体幹トレーニングなどが最近流行し、体幹を鍛えた方が良いとよく言われています。なぜ体幹を鍛えた方が良いのか、体幹を鍛えることでどんなメリットがあるのか、どうやって体幹を鍛えたらいいのか、などわからない方もいると思います。
今回は、体幹の基本的な事からおすすめの体幹トレーニング方法まで、わかりやすく解説していきます。
【体幹トレーニングの前知識】そもそも体幹って何?どこ?
一般的に言われている体幹とは、頭・手・足以外の胴体の部分のことです。体幹はインナーマッスルを鍛えれば良いとよく勘違いされていますが、インナーマッスルだけでなく表層の筋肉も体幹に大きく関わりがあります。
つまり、体幹とは胴体の姿勢を保つために働いている全ての筋肉ということです。
どこを鍛えると体幹トレーニングになるの?
体幹に属する筋肉を総称して体幹筋と呼び、大きく前体幹筋と後体幹筋に分けられます。
・前体幹筋:腹横筋、腹直筋、腹斜筋、大胸筋など
・後体幹筋:脊柱起立筋、僧帽筋、広背筋
これらの筋肉が、主に姿勢維持や身体の動きを支えています。
そして、体幹が弱いと筋トレやスポーツで上手く力が発揮できない他、姿勢不良や怪我にもつながってしまいます。
たとえば、体幹の弱い方には下記の特徴が見られます。
・筋トレをしても鍛えたい筋肉が思うように鍛えられない。
・筋トレ中に腰を痛めやすい。
・少しの筋トレでも疲労感が大きい。
これらの原因には体幹が大きく関わっています。そのため、筋トレやスポーツをするうえで体幹は非常に大切なものになります。
体幹トレーニングのメリット
よく「スポーツ選手は体幹が大切だから体幹を鍛えろ」と言われていますが、先ほども説明した通り体幹は身体の動きを支えています。体幹を鍛えることで筋肉のバランスが良くなり、身体全体の安定性が高くなるというのが最大のメリットです。
では、身体全体のバランスが良くなるとどうなるのか説明していきます。
例えば、筋トレで重いバーベルを持ち上げようとした時、体幹が弱いと身体がグラついて十分な力を発揮できません。また、他の筋トレでも余計な筋肉を使ってしまい、鍛えたい筋肉を効率よく鍛えることもできません。
つまり、体幹が強くなるということは、自分の最大限の力を発揮できるようになり、鍛えたい筋肉を効率よく鍛えることができるようになるということです。
また、余計な筋肉を使わなくてよくなるため疲れにくくなり、身体が安定することで怪我の予防にも繋がります。
さらに、体幹トレーニングは道具が必要ないため、今すぐ自宅で始められます。
筋肉を大きくする筋トレと違い、身体を大きく動かさずに行うトレーニングなので、怪我をしたり筋肉を痛めたりすることもほとんどありません。
体幹が鍛えられるメカニズム【体幹トレーニングを始めよう】
体幹は、お腹を輪切りにしたとき、外側から「外層」「中間層」「深層」となります。
それぞれ働きが違い、鍛え方も異なります。
「外層」
体幹運動の主働となる筋肉で、アウターマッスルとも呼ばれます。姿勢を維持する他、体幹の大きな動きを行います。
これらの筋肉は、背筋運動や腹筋運動で使われることで鍛えられます。
「中間層」
腹圧を高めて内側から背骨を支える働きをしています。腹圧の高め方は、へその下をひっこめるようにお腹に力を入れます。こうすることで中間層の筋肉が使われ、鍛えることができます。
「深層」
背骨をつなぎとめたり、背骨の動きや位置を感知し身体全体の動きを調整する働きをしています。意識的に動かすことができない筋肉もあり、集中的に深層の筋肉を鍛えることは難しいです。しかし、細く長い呼吸をすると深層の筋肉を刺激することができ、鍛えられます。
体幹トレーニングの方法
体幹トレーニング①フロントクランチ
【体幹全体の基礎を作る基本のトレーニング】
①仰向けで膝を90度に曲げ、両手を真っ直ぐ上に上げる
②手を上げた状態で、肩甲骨が床から離れるまで腹筋を使いながら上体を起こし、ゆっくり戻る
※20回×3セットを目安に行い、1セットずつインターバルを入れる。
※腹筋を意識し、肩に力を入れすぎないようにすると効果的です。
体幹トレーニング②ヒップリフト
【脊柱起立筋、腹筋、大殿筋、大腿四頭筋のトレーニング】
①仰向けになり膝を軽く曲げ、手を横に開いて身体を安定させる
②息を吐きながらゆっくりとお尻を持ち上げ、膝から鎖骨までが一直線になる位置で2~3秒キープし、ゆっくり戻る
※10回×3セットを目安に行い、1セットずつインターバルを入れる。 肩や腕に力を入れず、ゆっくり行うと効果的。
体幹トレーニング③サイドエルボーブリッジ
【腹斜筋のトレーニング】
①肩から膝までが一直線になるように横向きで寝て、肘を90度に曲げ肩の下に肘がくるように肘を床につける
②床から上半身を持ち上げ、首から踵まで真っ直ぐに1分間キープ
※1分間×3セットを目安に行い、1セットずつインターバルを入れる。 肘に力を入れすぎず、上半身が揺れないように安定させると効果的。
体幹トレーニング④バックフルアップ
【広背筋、脊柱起立筋のトレーニング】
①うつ伏せになり、足を腰の幅ほど開く
②床に胸から股関節をつけたまま、頭や腕、足を床から持ち上げ30秒キープ
※30秒×3セットを目安に行い、1セットずつインターバルを入れる。 頭を前に向け、腰を反らしすぎないようにすると効果的。
(モデル:アスリーマン)
まとめ【体幹トレーニングをすると良いことだらけ!】
体幹トレーニングは、筋トレを行ううえでとても大切だということがわかっていただけたのではないでしょうか。
「効率よく筋肉をつけることができる」、「怪我のしにくい身体を作ることができる」、「疲れにくい身体を作ることができる」など、体幹トレーニングをして損をすることは絶対にありません。
体幹トレーニングは自宅でも簡単に行うことができ、身体への負担も少ないため、ぜひ今日から取り組んでみてください。