筋肉の付いた魅力的なカラダ。 そのカラダ作りに必要なものは、運動に加え、バランスの摂れた食事を摂ることも重要です。
筋肉の原料がタンパク質であることはご存知の方が多いと思いますが、やみくもに多く摂ればいいというわけでもありません。また、タンパク質は他のそこで今回はタンパク質の1日に必要な量、効果的な摂り方について、ご紹介いたします。
平均的な1日のタンパク質の摂取量
みなさんは厚生労働省の発行する「日本人の食事摂取基準」をご存じでしょうか?
5年に1度改定される「日本人の食事摂取基準」とは、厚生労働省が集めた日本人の体格や食習慣、食事内容、病歴などをデータ化し、日本人に必要な栄養素の推奨量や目標量を表したもので、エネルギー、タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、塩分など、様々な栄養素をどれくらい摂れば健康的に生活できるかが示されています。
その「日本人の食事摂取基準2015」によれば、1日に必要なタンパク質の推奨量は成人男性で60g、成人女性で50gです。
さらに、2016年に発表されたNutritionによると、運動習慣のある人は1日に体重1kgあたり1.2~2gのタンパク質が必要であると示されています。
この幅は運動強度によっての増減しますが、例えば60㎏の人が体重あたり2gのタンパク質を1日に摂ろうとすると…1日に必要なタンパク質は120gと、日本人の食事摂取基準の推奨量の倍の値となります。
筋肉は強い運動によって分解され、タンパク質を吸収して再合成を繰り返しながら強くなります。
運動強度や運動頻度と、1日に必要なタンパク質の量は密接に関係することがわかってきました。
これを食べれば筋トレの効果を最大に!タンパク質の多い食べ物・食事
1日に必要なタンパク質量については、お分かり頂けたと思いますが、では一体何をどれだけ食べれば、1日に必要なタンパク質量を満たせるでしょうか?
ほぼ全ての食材に含まれる3大栄養素の、炭水化物、タンパク質、脂質ですが、その中でも、肉や魚、卵や豆、乳製品にタンパク質は多く含まれます。
・肉や魚には大体100g当たり20gのタンパク質
・卵1個当たり6.2gのタンパク質
・木綿豆腐1丁当たり20g弱のタンパク質
・牛乳200ml当たり6gのタンパク質
が含まれています。
男性に必要なタンパク質量(60g)/日を含む食事例
1日の食事では、
朝食に卵1個と牛乳1杯
昼食に鮭100g
夕食に牛もも肉100g
を摂った場合、それだけで大体56gのタンパク質を摂ることができます。
その他に
ご飯(100g中タンパク質を2.5g含む)を300g
野菜300g(人参100g、キャベツ100g、きゅうり100g)
を摂ったとして、それらに含まれるおおよそのタンパク質量は10gですので、先ほどの56gと合わせて66gとなります。
効率よくタンパク質を摂る場合は、脂質が少ないものがベスト
食品の個々の栄養素は、炭水化物とタンパク質と脂質の割合で決まります。
ですので、少しでも多くのタンパク質を摂りたい場合は、できるだけ脂質(脂身)の少ない部位や魚種を選ぶと有効です。
例)脂質が少なく、タンパク質が多い食材
●もも肉より【ささ身】
●豚肉ならバラ肉より【ロース(脂身なし)】
●牛肉ならミンチより【もも肉】
●魚なら青魚より【白身魚】
●牛乳なら【低脂肪乳】
●豆製品なら薄あげより【木綿豆腐】
といった風に、脂質の少ない食品をチョイスしていくことで、よりタンパク質を積極的に摂ることが可能になります。
より具体的な食事例はこちら⇩
筋トレするなら効果が高くなる食事に切り替えよう!【筋トレの効果を上げる食べ物の選び方】
筋トレしているのタンパク質が足りないとどうなる?
激しい運動で筋力アップを測る中、厳しすぎる食事制限によりタンパク質が不足するとどうなるでしょうか?
筋肉、皮膚、骨や歯、髪やつめはタンパク質で出来ているので、このタンパク質が不足すると軟弱化します。 つまり、せっかく鍛えているのに筋肉は大きくならないということになります。
また、タンパク質はホルモンの材料にもなります。
やる気アップのためのドーパミンやリラックスのためのセロトニンはタンパク質を元に作られますので、タンパク質が不足していると、なんだか最近冴えない…といったことになるかもしれません。
体調を万全にするには、ご自身の1日の運動強度に合わせた、タンパク質の摂取が必要といえます。
【適量を守りましょう】筋トレに不可欠なタンパク質も注意が必要です!
魅力的な筋肉つくりに欠かせないタンパク質ですが、多く摂れば摂るほど良いというわけでもありません。
適量摂れば筋肉の再合成に使用されるタンパク質ですが、もちろん過剰に摂取すると、タンパク質は体内で余り、脂肪として蓄えられます。
また、タンパク質の代謝の過程で出るアンモニアは人の体には有害で、尿として排出する必要があります。
そこで、大量のタンパク質の代謝によって産出されたアンモニアを排出するために、腎臓や肝臓はフル稼働することになり、内臓疲労を起こすことがあります。
筋トレの効果を上げるためにはタンパク質はいつ摂ればいいの?
せっかく摂ったタンパク質がきちんと体の中で、筋肉の合成に使われるためにできることがあります。それは、運動の直後できれば30分以内に、タンパク質を補うことです。
例えば、牛乳を飲むタイミングを朝食時から、トレーニング後に変え、トレーニングのタイミングは、夕食後から夕食前に見直すなど。
また、より簡単にタンパク質を摂るにはプロテインがおすすめです。
プロテインに関してはこちらの記事を参考にしてください。
【プロテインを始める人向け】プロテインの効果や最適な飲み方をわかりやすく、詳しく解説!
まとめ【筋トレにはタンパク質が不可欠!必要なタンパク質の量は?】
簡単な工夫で、より効果的にタンパク質を摂ることができます。他にも、食材を脂身の少ない部位に変更したり、乳製品、食事を摂る時間の変更をしたりという、1日の中での一工夫で、あなたのカラダはきっともっと素敵に変わるはずです。
より魅力的なカラダを目指して簡単な一工夫からはじめてみてはいかがでしょうか?
参考文献