筋肉質でカッコいい身体ってあこがれますよね。その憧れの身体になる事ができれば、今よりあなたは魅力的な人になれるはず。でもその為には過酷な筋トレが必要不可欠…。ここだけの話、できるなら効率的にバルクアップしていきたいですよね。ここではその方法について説明していきます。
そもそもバルクアップっていったいなんなの?
バルクアップとは筋トレなどにより、筋肉に負荷をかける事で、筋量を増加させることを意味します。
詳しく説明すると、筋トレで刺激を受けた筋肉は、筋線維の一部が破断されます。その後、適切な栄養と休養を与えることにより、傷ついた筋肉は修復されます。このとき筋線維は以前よりも少し太くなって修復されるので、結果的に筋肉が大きくなります。
バルクアップは筋肥大と言い換えられることもあり、こちらは聞いたこともある方も多いのではないでしょうか?
ではバルクアップのために重要な事はなんなのか?それさえ守ることが出来れば、筋肉は大きな成長を遂げることになるでしょう。
バルクアップに必要なこととは?【それは食事と筋トレ】
バルクアップに必要な事…それは筋トレと食事です。当然の事のようですが、はっきり言って出来ていない人が多いです。特に食事はただプロテインを取れば筋肉がつくと思っている人も未だにいるほどです。
筋肉は十分な食事なくしては成長しません。特に、バルクアップが目的でであれば、増量期といわれる体重を増やす期間を設けることで効率的に筋肉をつけることができます。
また増量期でのトレーニングで意識すべきポイントもあるのでそちらも忘れずに抑えていきましょう。
バルクアップのために増量期ですべきこと【食事と筋トレが大切】
【バルクアップのために増量期ですべきなのは…】食事編
①カロリーアップ
まず、バルクアップのための増量期には運動や代謝で消費されるカロリーよりも食事で摂取するカロリーが上回っていなければなりません。
この原則を知らないと、どんなにトレーニングを行ってもバルクアップが出来ないどころか、筋肉はやせ細り貧弱な身体になってしまいます。なぜなら人間の身体は食事で不足したカロリーを自分の筋肉を消費することで補おうとするからです。
実は筆者もトレーニング開始当初はこの状態に陥ってしまい、バルクアップどころか筋トレを挫折しかけた経験があります。
鍛えているはずなのに細くなっていく身体、鏡に映る自分を見て涙が出そうになりました。このような悲劇を生まないためにも、摂取カロリー>消費カロリーを心がけてください。
念のため一日の基礎代謝と1日の消費カロリーの出し方を記載しておきます。目安に使用してください。またジムによっては体組成計といって筋量、体脂肪率、基礎代謝等を測定する機械が置いてあることもあるので参考までに利用してみるのも良いかもしれません。
基礎代謝の計算方法
男性:88.362+(13.397×体重(㎏))+(4.799×身長(cm))-(5.677×年齢)
女性:447.593+(9.247×体重(㎏))+(3.098×身長(cm))-(4.330×年齢)
上記で計算した基礎代謝に以下のあなたの生活スタイルにあった数値を掛ける
・ほとんど動くことがない・・・・・×1.2
・デスクワークが多い・・・・・・・×1.4
・立ち仕事や肉体労働・・・・・・・×1.5
・毎日トレーニングをしている・・・×1.8
筆者の経験上ですが、増量期間中はカロリーを全く気にしませんでした。
筆者はもともと食べることが好きだったので、カレーやラーメンなど高糖質、高脂質な食事を毎食のように取り、お腹もどんどん出ていきました。周りからは「太ったね!」「デブだね!」などいわれ放題。それでも筋肉をつけ、バルクアップを成功させるためだと自分を納得させました。
その結果2ヶ月で8kgの増量に成功しました。
②高たんぱく質
バルクアップのために増量期では、カロリーは全く気にしなかったと先ほど記載しましたが、たんぱく質の摂取は欠かさずに行っていました。たんぱく質の減少は筋肉減少を引き起こします。たんぱく質はトレーニングを行っている人であれば体重1㎏につき2~3gを摂取する必要があります。
体重が60㎏の人であれば、必要なたんぱく質は120g~180gです。しかしタンパク質のこれだけの量を摂取するのは、かなり難しいです。
たんぱく質を多く含む食材である鶏の胸肉でさえ100gあたり20g程度しかたんぱく質は含まれていません。そのため、たんぱく質を180g取るのであれば、鶏の胸肉を1日で900gも取らなければならないのです。
そこでプロテインの登場です。種類にも寄りますが、筆者の使用しているのは、1杯当たり20g程度のたんぱく質が含まれています。
プロテインの飲むタイミングはトレーニング後だけではありません。食事の度に飲むのもいいですし、小腹がすいたときに摂取するのもいいです。こういったものを併用していくことで十分なたんぱく質を摂取していく事が可能になります。
ちなみに食事を取ることが好きでない、辛いという方にとって増量期はかなり難しいかもしれません。そういう方には、たんぱく質とカロリーの両方を摂取できるハイカロリーなプロテインも増量の手助けとなり、バルクアップを成功させることでしょう。
【バルクアップのために増量期ですべきなのは…】筋トレ編
筋トレでバルクアップする際にも原則があります。それは漸進性過負荷原則といいます。言葉だけ聞くと難しそうですが、要は少しずつ筋トレの負荷を上げなければ筋力は向上していかない、というものです。
これができないと、どんなトレーニングをしてもそれは現状維持の筋トレにしかならず筋肉が増えることはありません。むしろ増量期であれば、脂肪のみが蓄積されていくという悲惨な状況に陥るでしょう。ではどのようにして負荷を上げていけばいいのかについて紹介していきます。
①筋トレでの使用重量を上げる
言葉通り、フリーウェイトやマシンでの使用重量を上げることです。例えばベンチプレスを50kgを10回するよりも60kgで10回したほうが筋肉への負荷は大きくなります。
筆者はトレーニング開始当初はベンチプレスは40kg程度しか上げられませんでしたが、2ヶ月の増量と徐々に使用重量を伸ばすことで70kgまで使用重量を伸ばすことができました。
②負荷のかかるフォームに変える
筋トレにはそれぞれ負荷のかかりやすいフォームがあります。例えば、スクワットで言えばハーフ(腰を下ろす際に太ももが床に平行になる前にしゃがむのを止める)よりもフル(腰を下ろす際に太ももが床に平行になるまで、あるいはそれ以上しゃがんで行う)の方が筋肉への負荷は大きくなります。
③筋トレのセット数を増やす
ベンチプレスを50kgを10回×2セットよりも10回×3セットのほうが筋肉への負荷は大きくなります。ただし、あまり余裕のある重量でセットを組んでもバルクアップというよりも持久力的なトレーニングになります。
④筋トレ間のインターバルを短くする
筋トレをしている際のセット間の時間を短くすることで筋肉の負荷を増やすことができます。
バルクアップのための増量期でのタブーは有酸素運動!
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング等長時間継続して行う運動です。
有酸素運動はダイエットには効果的ですが、筋トレの増量期かつバルクアップには向きません。なぜなら有酸素運動自体に筋肉を分解する作用があるからです。しかも、増量期で摂取するカロリーを増やしているのに、有酸素運動をする事ででカロリーを消費してしまい、それが摂取カロリーを上回ってしまえば、さらに筋肉の分解が促進してしまいます。
そういったことから増量期では有酸素運動は必要ないといっていいでしょう。
無事に増量できたら…!バルクアップ成功まであとわずか!
増量に成功(ここでいう成功とは体重が増え、なおかつ筋トレでの使用重量が伸びている状態)した場合、あなたの身体は以前よりも大きくなっているはずです。
それは筋肉ももちろんあります…が、筋肉の上には脂肪も乗っているはずです。なので、今度は減量期にはいることで脂肪を落としていく必要があります。
バルクアップのために減量期ですべきこと【やはり筋トレと食事が大切】
【バルクアップのために減量期ですべきこと】食事編
①カロリー制限
バルクアップの減量期の食事において1番重要なのはカロリー制限です。減量期では消費カロリーが摂取カロリーを上回るような食事を心がけ体重を落としていきます。
そのため、増量期とは食生活が一変し、厳しくカロリーを制限していく必要があります。ですがカロリーを抑えれば抑えるほど良いというわけではありません。基礎代謝量以下にカロリーを減らせば、体は筋肉をエネルギーとして使ってしまいます。そうなると疲労や倦怠を感じ、減量を続けることが困難になります。目安としては、体重減少を1ヶ月で体重の5%までに抑えましょう。
体重が60㎏の方であれば、減量期の目標は1ヶ月目-3㎏です。せっかく増量期でつけた筋肉がなくなってしまうなんて考えたくもないですよね。そのため基礎代謝分のカロリーは必ず摂取するようにしましょう。基礎代謝の計算方法については増量期の食事のところに記載してあるため、参考にしてください。
②糖質制限
糖質の取りすぎは脂肪増加になるため、バルクアップの減量期中は制限をする必要があります。糖質を制限すると一気に体重が落ち始めます。
しかし、このときに減っているのは脂肪ではなく体内に貯蔵されていたグリコーゲンや水分になります。グリコーゲンはエネルギー源でもあるため、トレーニングの時に力が出ない、筋肉のハリがなくなるといった状態になってしまうので、糖質の減らしすぎには注意が必要です。
糖質はお米、パン、芋類、パスタ、オートミールなどに含まれていますが、この中でも減量期で特におすすめなのがオートミールです。オートミールは簡単にいうと、オーツ麦(燕麦)をシリアルやコーンフレークのように食べやすく加工した食材のことです。
オートミールには糖質が含まれていますが、少量でも水分を含ませることでかさ増しができ、満腹感が得られやすいので糖質制限に向いています。また、ビタミンや食物繊維など減量期に不足しがちな栄養素を含んでいるため、減量期の強い味方となってくれるでしょう。
筆者はオートミールに水をいれ、お茶漬けの素を入れてチンする事でおかゆのような感覚で食べていました。
最近は極端に糖質を制限するケトジェニックダイエットも話題ですが、単調な食事・食費がかなりかかる・リバウンドしやすい等の観点からここではおすすめしないでおきます。
③高たんぱく質
バルクアップのための増量期でも述べた通り、トレーニングを行っている限りは高たんぱくを意識した食事が必要になります。摂取量の目安は増量期と変わらず体重×2~3gを目標にしてください。
バルクアップのための減量期でのたんぱく質の摂取不足は増量期以上に筋肉減少の危険があるので注意してください。
④低脂質
低脂質はバルクアップのための減量期での肝になってきます。脂質はカロリーが高く少しだけ摂取したつもりが予想以上にカロリーを取っているということになりがちです。揚げ物、ジャンクフード、菓子パン等は避けるようにしましょう。
⑤PFCバランス
PFCバランスとは、摂取カロリーのうち三大栄養素の「P=たんぱく質」「F=脂肪」「C=炭水化物(糖質)」の割合を示した比率の事です。このPFCバランスを整えることによって極端な栄養の偏りを防ぎ、健康的にダイエットすることができるのです。目安としては下記のようになります。
たんぱく質:13~20%
脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
炭水化物(糖質):50~65%
基礎代謝が1500kcalの場合であれば、たんぱく質を20%(たんぱく質は1gあたり4kcal)ですので300kcal(g換算で75g。これはトレーニングされてない人の場合。トレーニングしている人は2倍~3倍摂取してください。)
脂質は30%(脂質は1gあたり9kcal)ですので450kcal(g換算で50g)。
糖質は50%(糖質は1gあたり4kcal)ですので750kcal(g換算で約185g)。
すべてあわせて1500kcalになりますね。減量中はPFCバランスと照らし合わせながら健康的に減量していきましょう。
【バルクアップのために減量期ですべきこと】筋トレ編
増量期は筋量が増加する事を説明しましたが、逆に減量期は筋量が減少します。体重が減った時、減少するのは脂肪だけではなく筋肉も減ります。ですから筋量が減っていくのは自然な事なのです。
しかし、ここで重量をいかに下げずにトレーニングを行っていくかによって増量期で成長した筋肉を維持でき、いかにバルクアップを成功させることができるかがかかっています。筋肉減少は基礎代謝の低下を起こし結果的に脂肪を溜め込みやすくしてしまうので注意が必要です。
これを守れば絶対バルクアップできる!まとめ【筋トレと食事】
・バルクアップとは筋トレなどにより、筋肉に負荷をかける事で、筋量を増加させることを意味する
・バルクアップに必要な事は筋トレと食事。さらに増量期といわれる体重を増やす期間を設けることで効率的に筋肉をつけることができる。
・増量期には運動や代謝で消費されるカロリーよりも食事で摂取するカロリーが上回る必要がある。脂質や糖質の摂取はあまり厳密に計算する必要はなく体重を増やす事を第一に考える。たんぱく質は増量期、減量期に限らず体重×2~3g摂取する。
・筋トレでは漸進性過負荷の原則を意識する。
・減量期には消費カロリーが摂取カロリーを上回るような食事を心がけ体重を落としていく。基本的には糖質、脂質を制限し、高たんぱくな食事を摂取する。PFCバランスを考慮すると健康的に減量を行える。減量の目安としては1ヶ月で体重の5%までに抑える。
・減量期は脂肪だけでなく筋肉も減少する。減量期の筋トレでは重量や質をいかに下げずにトレーニングを行っていくかによって増量期で獲得した筋肉を維持でき、いかにバルクアップできるかが決まってくる。
以上になります。増量期と減量期を取り入れ効率的に筋トレしバルクアップを行いましょう。
本記事のライター
「筋トレナースマン」
看護師歴6年目。
筋トレ歴はホームトレーニー時代を含めると6年目。医療、解剖学的観点から筋トレにアプローチしていく。ボディメイクを世間に浸透させることが目標。