男らしい胸板っていいよな…でも、ジムには抵抗が…。そんな思いがある筋トレ初心者様に自宅で手軽にできる大胸筋の筋トレ方法を解説します。
自宅での筋トレだけでも大胸筋はしっかり鍛えることは可能です。
今回は大胸筋にスポットを当てて、筋トレ種目や効果的に効かせるポイントもご紹介していきます。
- パーソナルジムAxeFit林出 匠(はやしで たくみ)出場大会:2018NPCJ名古屋大会出場・2019NPCJ大阪大会出場2016年パーソナルジムAxeFitを開業。鍼灸学士の資格を保有。また、極真空手初段と柔道初段も取得。
大胸筋をカッコよく鍛えるための知識
筋トレを始める前に、大胸筋の構造を簡単にご説明します。
構造を知っておくことで、筋トレの際にどこを鍛えているかイメージできるのは、筋トレをする際に必須です。
簡単なイメージでもいいので覚えておきましょう。
大胸筋は3つの筋肉で出来ている
大胸筋(胸の筋肉)の3つの筋繊維
- 大胸筋上部
- 大胸筋中部
- 大胸筋下部
大胸筋はこの3つの筋繊維からできています。
大胸筋上部というのは鎖骨の下あたりから流れている筋繊維、中部は乳首の上あたりを流れている筋繊維、下部は胸の輪郭を作っている筋繊維です。
この3つの筋肉をバランス良く鍛えることで、カッコいい大胸筋が手に入ります。次は、バランスよく鍛えるポイントをご紹介します。
カッコいい大胸筋は上部を鍛えることがポイント
大胸筋上部、中部、下部の3つの筋繊維の中でも、特に鍛えづらいのが「大胸筋上部」です。
特に筋トレ初心者であれば、意識するのはなかなか難しい場所なので、初めの内は鍛えにくい上部を特に意識して鍛えましょう。すると最終的にバランスのいい大胸筋を作れます。
ですので、「大胸筋上部を意識」をポイントとして覚えておきましょう。
大胸筋を鍛えればこんないいことが!?大胸筋を鍛える3つのメリット
大胸筋を筋トレするメリット①:服をカッコよく着こなせる
大胸筋の膨らみは「男らしさの象徴」です。
ハリウッド俳優のブラッド・ピットの私服は、白シャツにジーンズととてもシンプルな服装なのにもかかわらず、気品があり、色気さえ感じますよね。
彼もまた、筋トレをして体型を維持しています。白シャツから浮き出る大胸筋が見る人に好印象を与えているのは言うまでもありません。
シンプルな洋服でも身体のフォルムさえよければ、簡単に着こなすことができてしまうので、カッコよさを追求すると「筋トレ」は必須要素だと言えます。
大胸筋を筋トレするメリット②:男性だけでなく女性からも注目される
大胸筋を鍛えていい身体になれば、男性からも評価されるだけではなく、女性からも評価されるでしょう。
心理学的に人は2秒で第一印象を決めてしまうと言われています。
胸板が薄い細身の男性と胸板が厚いガッチリした男性とでは、性格がどうあれ後者の男性の方が「男らしい」と感じませんか?
太っている女性を見て「食生活がだらしないのでは」と感じるのと同じで、見た目からその人を判断してしまうこともあるものです。
人は見た目だけではありませんが、男性らしさを強調させる要素に大胸筋は大きなポイントになるのではないでしょうか。
大胸筋を筋トレするメリット③:消費カロリーが上がる
大胸筋だけではなく、筋肉量を増やすことで1日あたりの消費カロリーを多く消費できます。
厚生労働省のデータ[1]では、最もカロリーを消費するのは1位「臓器」、2位「骨格筋」、3位「脳」とデータにある様に筋肉の消費カロリーは第2位に位置します。
このことから、肥満予防のために筋トレをするというのは、消費カロリーを上げるため効果的なことと言えます。
筋トレをして大胸筋を鍛えることで、消費カロリーを上げ肥満予防や体型維持にも役立つのも大きなメリットです。
次は、カッコいい身体を作るために、皆さまに実践していただきたい「自宅で手軽にできる大胸筋の筋トレ種目」をご紹介していきます。
自宅で手軽にできる大胸筋の筋トレ種目(自重編)
ここでは、自宅で手軽にできる筋トレ種目を大胸筋の「上部」「中部」「下部」「内側」と細かく分けて、部位ごとに効果的な筋トレ種目をご紹介します。
ベースとなる種目は「プッシュアップ(腕立て伏せ)」になります。
今すぐできる筋トレ種目ですので、是非実践してみて下さい。
大胸筋に効かせるプッシュアップの基本ポイント
初めに、大胸筋に効果的に効かせるための3つのポイントをご紹介します。
このポイントは、これからご紹介するすべての種目に共通して言える事ですので覚えておきましょう。
プッシュアップのポイント
①手幅は肩幅より少し広めにとる
②胸を張り、肩甲骨を固定する
③腰を曲げたりせず、かかとから胸までまっすぐにする
ポイント①の解説:手幅は肩幅より少し広めにすることで、腕ではなく、より大胸筋に効かせられるようになります。
ポイント②の解説:胸を張らなければ大胸筋を使うことができません。背中が丸まらないようにしっかり胸を張りましょう。
ポイント③の解説:身体を真っすぐにすることで、胸にしっかり体重をかけられるようになります。全体重を大胸筋にかけるように意識してみて下さい。
この3つのポイントを基本ポイントとして覚えておきましょう。
自宅で出来る大胸筋の筋トレ種目①:中部を鍛えるプッシュアップ
大胸筋の中部を鍛えるプッシュアップです。オーソドックスなプッシュアップですので、基本ポイントをおさえて行ってみましょう。
プッシュアップのやり方
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- 手を床に着き、手幅は肩幅より少し広めにとり、つま先立ちで身体をまっすぐになる様にする(キツイ方は膝をついてもOK)
- 胸を張った状態をキープする
- 2秒ほどかけ胸が床につくギリギリまで下ろし、1秒で上げる
- 10~12回を3セット行う
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身体を浮かせたままプッシュアップができない人は、膝をついた状態で行ってもOKです。
腕を伸ばしたときに肘をロックしないようにして、大胸筋から負荷が逃げないようにしましょう。
胸の中部(乳首の上あたり)に効かせるように意識してみてください。
大胸筋を腕で挟み込む様に意識すると、より効かせられるようになります。
参考動画
自宅で出来る大胸筋の筋トレ種目②:上部を鍛えるリバースプッシュアップ
大胸筋上部の筋トレ種目のリバースプッシュアップです。
手の向きが先ほどのプッシュアップとは逆の方向に向いているのが特徴です。
動画内でも紹介されている足をイスにのせ、身体を斜めにした状態で行うプッシュアップが特に上部への意識が簡単にできます。自宅にあるイスなどを活用して行ってみましょう。
大胸筋上部のリバースプッシュアップのやり方
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- 足をイスにのせ、手はお腹の横辺りの位置につき、親指が顔の方向に向く様な形で床につける
- 視線は床を向き、胸を張る
- 2秒ほどかけ下ろし、1秒で上げる
- 10回を3セット行う
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大胸筋の構造上、リバースプッシュアップの方が上部には効きやすいですが、もしも、やりづらさを感じましたらオーソドックスな手の方向でもかまいません。
その場合、手の幅を広くとると大胸筋上部に効かせることができます。
参考動画
自宅で出来る大胸筋の筋トレ種目③:下部を鍛えるプッシュアップ
大胸筋下部の筋トレ種目のリバースプッシュアップです。
こちらの種目も上部のリバースプッシュアップと同じで、親指が顔の方向を向いた形で行います。
大胸筋下部のリバースプッシュアップのやり方
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- 手はへその位置につき、手幅を広くとり、親指が顔の方向を向く様な形で床につける
- 身体をまっすぐにし、胸を張る
- 大胸筋の下部を意識しながら2秒かけ下ろし、1秒で上げる
- 10回を3セット行う
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大胸筋下部に刺激を入れるためには、腕を斜め下に下げる動作をすることが必要になります。
大胸筋の輪郭部分の方向に腕を伸ばしていくようなイメージでプッシュアップをすると大胸筋下部に効きやすくなります。
参考動画
自宅で出来る大胸筋の筋トレ種目④:内側を鍛えるサイドプッシュアップ
大胸筋の内側を鍛えるサイドプッシュアップです。
この筋トレ種目は、上部、中部、下部をした後に追い込み種目として行うと効果的です。
また、この種目だけは横になった状態で行う筋トレ種目です。
大胸筋の内側を狙ったサイドプッシュアップのやり方
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- 右を下にして横になり、右手をお腹にあて固定する
- 左手を胸の真ん中あたりの位置にくるように床に手をつく
- 上半身が浮くまで腕を伸ばし、大胸筋を収縮させる
- 1秒かけ腕を上げ、2秒かけて下ろす
- 10回を目標にプッシュアップをする。終わったら、左を下にして同じように10回行う
- 左右で1セットとし、3セット行う
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プッシュアップの時、横になった状態であれ、背中が丸まらないように胸を張ることで大胸筋に負荷がかかります。
ここでもプッシュアップの基本姿勢を忘れないように注意しましょう。
参考動画
自宅で出来る大胸筋の筋トレ種目⑤:内側を鍛えるダイヤモンド・プッシュアップ
大胸筋の内側を狙ったダイヤモンドプッシュアップです。
この筋トレ種目は、手を胸の前で三角形に合わせて大胸筋の可動域を大きく使うことのできる種目です。
他のプッシュアップ種目と合わせることでよりパンプ感(大胸筋が膨らむ感じ)を得ることができます。
大胸筋の内側を狙ったダイヤモンドプッシュアップのやり方
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- 手を胸の前で三角形になる様に合わせ、かかとから胸までまっすぐになる様に基本姿勢を作る
- 胸を張り、2秒かけて下ろし1秒で上げる
- 10回を3セット行う
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ダイヤモンドプッシュアップの場合、他のプッシュアップよりもバランスがとりづらい種目ですので、腹筋を使い姿勢を維持することで基本姿勢を保つことができます。
腕を上げた時に「胸を腕で挟み込む」イメージで大胸筋を収縮させると、より効果的に刺激を与えることができます。
胸の内側まで血液を送り込む様に大胸筋を収縮させてあげましょう。
参考動画
大胸筋をムキムキにさせたい人向け!自宅で使える筋トレおすすめアイテム
先ほどご紹介したプッシュアップ種目が物足りなくなってきた人のために、「プッシュアップバー」1つで同じ筋トレ種目でも強度の高い種目に変えられます。
もちろん、自宅で手軽に使えるアイテムですので、筋トレ初心者様でも簡単に使うことができます。
それではプッシュアップバーのメリットを簡単にご説明いたします。
【大胸筋の自宅筋トレアイテム】可動域を広げるプッシュアップバー
出典:Amazon
プッシュアップバーは、可動域を大きくするためのアイテムです。
可動域とは、筋肉を動かせる範囲のこと。この可動域を大きくすることで、使う筋肉が増え、大胸筋をもっと成長させられます。
それに伴い同じプッシュアップ種目でも「キツイ」と感じるくらい高負荷なトレーニングに変化させるアイテムになっています。
お値段も2,000円前後と安く手軽に購入できるのも大きなメリットです。
【大胸筋の自宅筋トレアイテム】プッシュアップバーを使った筋トレ方法
プッシュアップバーを使い、先ほどご紹介した筋トレ種目をそのまま同じやり方で応用できます。
今まで行ったプッシュアップの手の位置にプッシュアップバーを置いてバーを握りながらプッシュアップをするだけです。
これだけで、可動域を大きく使った強度の高い筋トレを自宅でも行えます。
参考動画
プッシュアップバーを使った筋トレのポイント
プッシュアップバーを使う最大のメリット「可動域」を意識することがポイントになります。
つまり、大胸筋をストレッチさせることが重要です。
バーを使うと胸を床に近づければ近づけるほど大胸筋がストレッチされていく感覚を得られます。そのストレッチがかかっている状態が筋肥大には大切な要素です。
ですので、バーを使いプッシュアップをする場合は、大胸筋を床にできるだけ近づけてストレッチさせることを意識すると可動域を大きく使ったプッシュアップができます。
このポイントを意識してバーを活用してみて下さい。
参考動画
まとめ【自宅だけで大胸筋を鍛える最強筋トレ種目を解説】
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- 大胸筋は3つの部位をバランスよく鍛える
- プッシュアップの際は胸を張り身体をまっすぐにする
- 慣れてきたらプッシュアップバーを使いストレッチを意識して行う
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自宅でもできる大胸筋の筋トレ方法をご紹介しました。
約1か月ほどご紹介した筋トレメニューをすれば、大胸筋の変化を感じられます。
もしも、変化が感じられない時は「胸を張る」などのフォームが乱れて大胸筋に負荷がのっていない可能性があります。
その場合はフォームを見直してみて下さい。