筋トレグッズやジムなどが最近増え、筋トレに興味を持つ人も増えています。しかし、筋トレ初心者の人は、「どのくらいの頻度でやればいいの?」「毎日筋トレしても大丈夫なの?」「どんなメニューを組めばいいの?」など、たくさんの疑問があると思います。そこで今回は、筋肉が大きくなる仕組みから、筋トレの効率的な頻度、目的別の筋トレメニューの組み方までわかりやすく解説していきます。
筋肉が大きくなる仕組みとは
筋肉は、筋線維という細い筋細胞が束になってできています。筋トレをするとこの筋線維が破壊され、筋肉の中で修復作業が始まり、終わるまでに約24~72時間かかります。
そして、筋線維は修復前より太く強いものに作り直されます。この現象を超回復といい、筋トレ→破壊→修復→超回復のサイクルを繰り返すことによって、筋肉はどんどん大きくなっていきます。
筋トレは毎日してもいいの?効果的な頻度は?
先ほど筋線維が破壊されて修復するまでに24~72時間かかると紹介しましたが、その間は筋肉を休めてあげなければいけない時間になります。
なぜかというと、筋肉の破壊から超回復までのサイクルの間に筋肉が大きくなっているからです。ということは、毎日筋トレをしてしまうと筋肉は休むことができず、修復中の筋線維がさらに破壊されてしまい、いくら筋トレをしても筋肉は大きくなりません。
さらに、疲労が蓄積されて筋肉が細く弱くなってしまったり、オーバートレーニング症候群になり、集中力の欠如や食欲不振、睡眠障害に陥る危険性もあります。
では、筋トレはどのくらいの頻度で行うのがベストなのでしょうか。
週2~3回筋トレを行うと、超回復の時間もしっかりとれるため最適な頻度になりますが、もし筋肉が回復する前に筋トレを行う場合は、筋トレする部位を分散させるのが良いでしょう。
筋トレに効果的な時間帯と、非効率な時間帯
効率的に筋肉を鍛えるためには、筋トレを行う時間帯にも注意しなければなりません。
結論から言うと、筋トレに効果的な時間帯は、「昼過ぎから夕方」です。一方、筋トレに非効率的な時間帯は、「朝起きた直後」「空腹時や食べた直後」「寝る前」です。
なぜ筋トレに効果的な時間帯と、筋トレを行うのにあまり良くない時間帯があるのか、それは自律神経が関係しているからです。
自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれています。
・交感神経
緊張時や体が活動的に働いている時などに優位に働き、脈拍、血圧、体温、呼吸などの活動を上昇させます。
・副交感神経
睡眠時や体がリラックスしている時に優位に働き、脈拍、血圧、体温、呼吸などの活動を低下させます。
上記のように、昼過ぎから夕方は交感神経が優位に働き、体が筋トレを行うのに適した状態になります。しかし、朝起きてすぐや食べた直後、寝る前などは副交感神経が優位に働いているため、激しい筋トレをしてしまうと心臓の負担が大きくなったり、怪我のリスクが高まります。
また、空腹時に筋トレをおすすめしない理由は、筋肉を動かすエネルギー源であるグリコーゲンが体にない状態で筋トレをすると、自分の筋肉からアミノ酸を作ってエネルギーにしてしまうからです。つまり、筋肉を分解しながら筋トレをしてしまうことになります。
目的によって違う!筋トレメニュー・頻度の組み方
筋トレを効率的に行うためには、目的によって筋トレのメニューを変える必要があります。
今回は筋肉を大きくする、ダイエット、健康維持、この3つの目的別で、筋トレを行う場合のメニューの組み方の例を紹介していきます。
1、筋肉を大きくしたい人向けの筋トレメニュー
筋肉を大きくする場合の筋トレは、負荷を大きくする必要があり、筋肉の負担も大きくなります。そのため、週3回で筋トレを行うなら全身を3分割してメニューを組みます。
例えば、
月曜日:肩、胸、腹
火曜日:休み
水曜日:上腕二頭筋、背中
木曜日:休み
金曜日:休み
土曜日:上腕三頭筋、足
日曜日:休み
これを8~12回で限界がくるように重量を設定し、各3~5セット行います。
2、ダイエットしたい人向けの筋トレメニュー
ダイエットが目的の場合は、筋トレと有酸素運動を組み合わせて行うと、より効果的に痩せることができます。
例えば週2回の場合は、
月曜日:上半身、有酸素運動
火曜日:休み
水曜日:休み
木曜日:下半身、有酸素運動
金曜日:休み
土曜日:休み
日曜日:休み
筋肉を大きくする必要がないため、20回程度で限界がくるように重量を設定し、各1日3セット行うのが良いでしょう。余裕のある人は筋トレの日数を1日増やしてみても良いでしょう。
3、健康を維持したい人向けの筋トレメニュー
筋トレは健康維持に効果的と言われており、この目的の場合はそれほど激しい運動や筋トレを行う必要はありません。一番大切なのは継続力です。体力にあまり自信がなく週3回筋トレを行う場合は、有酸素運動と筋トレを別日にするのも良いでしょう。
例えば、
月曜日:上半身
火曜日:休み
水曜日:有酸素運動
木曜日:休み
金曜日:休み
土曜日:下半身
日曜日:休み
無理なく継続することが大切なため、少し体に余裕のあるメニューの組み方をしましょう。
筋トレは正しい頻度で効率的にするのがオススメ!
筋トレは、ただやみくもに行ってしまうとかえって逆効果になってしまったり、怪我のリスクが高まってしまいます。ぜひこの記事を参考にして、正しい頻度で効率的に筋トレを行い、自分の目指す体になれるように頑張りましょう。