なんとなく痩せるイメージが強いランニング。ダイエット目的でランニングをはじめようと考えている人も多いのではないでしょうか。
では、ランニングはダイエットに効果的なのか?しかも、ダイエットとして効果の出るランニングの継続時間や効率的な時間帯、そして、ランニングをはじめる人に向けてのコツや注意事項についてご紹介していきます。
ランニングの効果はこれ!しかも、ダイエットにも効果的!
用具もシューズとウェアがあればはじめられる手軽さも人気の秘訣のランニングですが手軽さだけではなく、ダイエットにも実は効果的です。
その理由もいくつかあります。それが下記です。
②ストレス解消の効果もある
③効果が見えやすいのでモチベーションの維持につながる
④EPOCを利用してランニング後にも脂肪燃焼効果が期待できる
それぞれ見ていきましょう。
ランニングの効果:①全身運動なので消費エネルギーが大きい
筋トレなどの局所的な運動に比べると、ランニングは全身をまんべんなく使う動きと言えます。
体の中の大きな筋肉を使うことで、それだけエネルギー消費が大きくなります。
また、ランニングを続けることで、心臓や肺などの循環器系の機能を向上させて疲れにくくしてくれる役割もあります。
さらに、骨を強くしたり、脳の活性化などにも効果的と言われています。
ランニングの効果:②ストレス解消の効果もある
普段から運動不足になりやすい現代人。
運動をすると、気分がすっきりする経験をお持ちの人も多いのではないでしょうか。
適度な運動で汗を流すと、運動後は心地の良い疲労感を感じることができます。
また、頭がすっきりとして、考えがクリアになったりなどメンタルへ面の効果も大きいでしょう。
ランニングの効果:③効果が見えやすいのでモチベーションの維持につながる
ダイエットにはモチベーションが大切です。
ランニングは単純な運動なので、距離や速度、継続時間などでトレーニングの効果が明確に表されます。
数値化は難しいですが、疲労度の違いなどからも効果を感じることができるでしょう。
おすすめなのは、ランニング用のアプリを活用することです。
日々の記録やGPSを活用した細かいコースのログなどもつけることができます。
また、同じ目標で頑張っている人とSNS上でコミュニケーションを取ることもできます。
一緒に頑張れる仲間がいるのは、継続できる大きなモチベーションになります。
ランニングの効果:④EPOCを利用してランニング後にも脂肪燃焼効果が期待できる
運動時に必要なエネルギーが脂肪を燃焼されるというのは、一般的に知られています。
しかし、EPOCという機能により、運動後にも脂肪燃焼効果が期待できるのです。
運動の強度を高めていくと、体内に足りない酸素を取り戻す働きにより、脂肪の燃焼が促されるのです。
EPOCについては、次の項で詳しく説明していきます。
ランニングでダイエットをするなら効果的な時間は?
結論として、ダイエットのためにランニングをする場合の時間は30分がおすすめです。
もちろん、長く走れば走るほど脂肪燃焼の量は増えていきますが、忙しい中で時間を割くのであれば、走る時間を延々伸ばすよりも、30分の中でスピードを上げて走る方が効率的です。
よく「どれくらい走ると効果があるの」という質問を耳にします。
一昔前までは、「20分以上継続して走らないと脂肪燃焼には効果がない」と言われてきました。
しかし、最近の研究結果では、5分ずつ4回に分けても同程度の効果が期待できるとされています。
そもそも、この20分というのは、ランニングで使われるエネルギーが糖の割合から脂肪の割合が多くなるポイントとされています。
20分を越えた頃から脂肪の燃焼効率が高まっていくことが、このように言われていた所以でしょう。
どれくらいの時間を走れるかは、スピードにも影響してきます。
初心者の人は、まずは30分程度続けられるスピードに落として走ってみてください。
慣れてきたら徐々に時間を延ばして、同じ距離でも早く走れるようになれることを目指します。
消費カロリーは走る長さに比例するとお伝えしましたが、同時に運動の強度にも比例してきます。
同じ30分でも運動の強度が上がれば、それだけエネルギー消費は大きくなります。
近年注目されているのが「EPOC」です。
運動中には酸素を必要としますが、足りない分を運動後に補うという考え方です。
いわば、酸素の借金のようなものです。激しい運動の後には息切れをしますが、これも酸素が足りないので起きている現象です。
この考え方によると、激しい運動をすると運動後でも有酸素運動のように脂肪を燃焼すると言えます。
もちろん長く走る方法もメリットはありますが、忙しい中行うのであれば短い時間の方がよいです。
長くランニングするためには時間もモチベーションも必要になります。
効率的にダイエットをするには、短時間で強度を上げる方法がおすすめです。
一方、ゆっくりと長い距離を走る「LSD(ロングスローディスタンス)」という方法もあります。
マラソンなど長時間のスポーツのトレーニングとして活用されることも多く、循環器系の機能や体温調節機能、脂肪の利用量の増加などの効果もあります。
加えて、周りの景色を楽しんだり、リフレッシュなどのうれしい効果も期待できます。
しかし、純粋にダイエット目的の場合は時間が必要になるので、効率はあまりよくないと言えるでしょう。
朝ランニングはダイエットにもより効果的!
ランニングがダイエットに効果があることはおわかりいただけましたでしょうか。
では、次に1日の中でもどの時間に行うと効率がよいのか、おすすめの時間をご紹介します。
ランニングを行うベストな時間帯には諸説ありますが、ダイエットにおすすめな時間は朝です。
最近では朝活が注目を浴びるようになり、朝出勤前に運動をしている人も増えてきていますね。
朝日を浴びて余裕を持った1日のスタートが切れれば、その後の活動もより充実したものになるでしょう。
朝にランニングをおすすめする理由は、もうひとつあります。
それは、空腹時に行うことで脂肪の燃焼効率が高まるということです。
空腹時には、糖質の貯蔵量が減っているので、ホルモンの作用で脂質の代謝が高まると言われています。
仕事などの都合でなかなか思い通りにできないこともありますが、できれば1日のルーティーンに組み込んで習慣化していくのが理想的です。
ま朝に時間が取れないという人は、夕食前に走るというのもおすすめです。
しかし、極端な空腹だと低血糖で倒れてしまう危険もあるので、最低限水分は摂取してから行ってください。
特に、強度を上げていく場合は、何か軽めにお腹に入れておいても大丈夫です。
ランニングでダイエットの効果を引き出すコツ
ダイエットにはランニングが効果的とお伝えしてきました。
しかし、経験がある人も多いかと思いますが、走るだけでは痩せません。
運動するとお腹がすいて逆に食べ過ぎてしまったなんて失敗談もあります。
ダイエットの基本はあくまでも正しい生活習慣です。特に食事面がとても大切です。
これまでの暴飲暴食で太ってしまったのであれば、いくらランニングしてもあまり効果はないでしょう。
それよりも、食習慣を改めることでダイエットの成功につながります。
運動は、あくまでも食生活のサポートとして考えておきましょう。
ダイエット成功のコツは、正しい習慣を続けて、それが自然と身につくことです。
我慢したり、無理を続けるとストレスがたまり、いつかリバウンドという形で爆発してしまいます。
適度なランニングをすることで、運動不足やストレス解消につながるメリットを最大限に活かして、あとのエネルギー消費はおまけと考えておくくらいがよいでしょう。
また、ダイエットでランニングを行う上での注意事項は以下の通りです。
・準備運動は必須
・ランニングシューズを履く
・終わったらストレッチを
・リバウンド対策も考えておく
これらについて、それぞれ見ていきましょう。
【ランニングでダイエット効果を引き出すコツ】無理のないペースで
たくさん脂肪を燃やそうとして、はじめから頑張りすぎてしまうのはNGです。
怪我につながったり、なにより辛い運動はモチベーションの低下にもつながります。
少し物足りないくらいの余裕のあるペースで続けていくことをおすすめします。
全くの初心者であれば、まずはウォーキングで30分間運動を続けることから始めてみてください。
クリアできたら、最後の5分だけ走ってみるなどで少しずつランニングの時間を延ばしてみましょう。
ポイントは、クリアできる程度に目標を設定することです。
自分に課した課題をクリアすることで、モチベーションも上げていける効果もあります。
【ランニングでダイエット効果引き出すコツ】準備運動は必須
ランニングは、ジャンプと着地を繰り返す動作です。
膝には体重の約3~4倍の衝撃がかかるとも言われています。
この衝撃が持続的に加わると考えると、かなりの負担です。
ランニングを行う前には、関節を一通り動かしておくなど、準備運動は必ず行ってください。
なお、ゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチではなく、ラジオ体操のようなリズミカルに関節を動かすような動的ストレッチがおすすめです。
【ランニングでダイエット効果を引き出すコツ】ランニングシューズを履く
運動靴なら何でもよいというわけではありません。
運動靴は、それぞれスポーツの動きの特性に合わせた形や機能が備わっています。
ランニングに必要な機能は、スムーズな足運びと衝撃吸収性です。
ソールの形を見て、つま先部分がやや持ち上がっていることや、ある程度の厚みがあることが大切です。
初心者は膝や腰に負担がかかりやすいので、できればクッション性の高い靴を選ぶようにしましょう。
スポーツ用品店に行けば、専門のスタッフが選んでくれることが多く、正直にダイエットのために走ることを伝えてみるのがよいでしょう。
かっこいいウェアシューズは、ランニングのモチベーションアップにもつながります。
ジムに通ったりする費用がかからない分、シューズは良いものを用意しておくことをおすすめします。
【ランニングでダイエット効果を引き出すコツ】終わったらストレッチを
運動で筋肉は疲労します。
筋肉は力を発揮するために縮む作用があるので、元の長さに戻してあげることで、疲労回復や怪我のリスクの軽減につながります。
ランニングで使われる筋肉は全身ですが、特にふくらはぎや太もも、背中や肩周りのストレッチを念入りに行うとよいでしょう。
運動後にできなくても一日の終わりにストレッチをすることで、安眠にもつながります。ぜひ試してみてください。
【ランニングでダイエット効果を引き出すコツ】リバウンド対策も考えておく
まだランニングを始める前なら、なおさら気が早いと思われるかもしれませんが、ダイエットした後のリバウンドにも考えてきましょう。
ランニングでダイエットしても、それを維持し続けて初めて、ダイエットの成功と言えます。
ダイエットした人の約3人に1人が、半年以内にリバウンドしているというデータもあるほどです。
無理のあるスケジュールや、ストレスがたまるようなやり方はおすすめできません。
まずは、ストレスの少ない方法で少しずつ生活の中に運動を組みこんでいけるやり方を探しましょう。
長期的な視野で、自分に合った方法を探して実践するのがダイエットの最も賢い方法です。
ダイエットのためにランニングをはじめて痩せたとしても、ランニングをやめたら徐々に元の体型に戻る可能性はとても高いです。
ランニングでも強度を抑えたウォーキングでも、長く続けていけばそれが習慣になります。
痩せてから維持する期間もダイエットの大切な期間です。
ぜひ頭の片隅に、ダイエット後のことも置いておいてください。
ちなみに、リバウンドしにくい1カ月の減量ペースは2キロ程度がおすすめです。
体には元の状態を維持し続ける機能があるので、急な減量はリバウンドがしやすく、痩せにくい体をつくる危険性もあります。
リバウンドを防ぐためには、ゆっくりとしたペースで長期的な計画を立てることをおすすめします。
まとめ:ランニングの効果はこれだった!さらに、ランニングはダイエットにも効果的!
・時間帯は朝、空腹時を狙って行う
・準備運動や運動後のストレッチは念入りに
・無理のない計画でリバウンドを防ぐ
これら4点が大切なポイントとなります。時間がとりにくい人でも、週に2~3回の運動習慣をつけることで、ダイエット以外にもうれしい効果が実感できるでしょう。
ダイエットやボディメイク目的には、長い時間のランニングは非効率的です。
ランニングに関わらず、ダイエットには正しい食生活と運動習慣が大切です。
無理のない計画で、長く続けられる方法を見つけていきましょう。