努力の甲斐あって順調に減っていく体重。このまま目標体重まで一直線だと思っていたダイエットにも大きな壁が待ち受けていることがあります。それが「停滞期」です。
実は、その停滞期を打破する方法があります!それが「チートデイ」です。なんでも好きなだけ食べていい日のチートデイ。本記事はそんなチートデイについて詳しく紹介します!
【チートデイの前に!】停滞期の原因と正体
停滞期になる理由は「ホメオスタシス」という人間の生体維持機能が大きく関わっています。
【ホメオスタシスが停滞期の原因】
「ホメオスタシス(恒常性)」とは環境の変化に左右されずに身体の状態を一定に保とうとする機能のことです。
例えば、体温を一定に保つ働きやウィルスを撃退する働きもホメオスタシスの働きです。
この生命維持の働きがダイエットでの停滞期を引き起こしているのです。それでは停滞期に起こるホメオスタシスの働きを詳しく見てみましょう。
【停滞期に起こるホメオスタシスの働き】
体重を減らすためには、「摂取カロリーよりも消費カロリーを多くする」ことが大切です。
しかし、減量のためにカロリーの少ない食事を長い期間続けると身体は「飢餓状態」と判断し生命を維持する為、少ないカロリーで身体の機能を維持しようと働きかけます。これが体重が減らなくなる「停滞期」の原因です。
この状態も「ホメオスタシスの働き」による生命維持機能の1つなのです。
では、どうすれば停滞期を乗り越えることができるのでしょうか?
ダイエットの停滞期の救世主「チートデイ」とは?
カラダはダイエットによって飢餓状態になることを恐れて、カラダを節約モードにしてしまうので、その節約モードを断ち切る必要があります。
その方法は至ってシンプルで「十分に食べる」ということです。つまりチートデイを設けるということです。
チートデイを一言で言えば「たくさん食べる日を設ける」ということです。
チートとは和訳すると「だます・反則」というような意味です。 いわゆる、ダイエットでは反則の「食べる日」ということを意味して呼称されたり、ホメオスタシスによる飢餓状態を懸念して節約モードに入っているカラダを「だます」という意味で呼称されたりしています。
チートデイをすると太るんじゃないの?
チートデイをすると、カラダが飢餓状態を恐れることがなくなり、節約モードをオフにしてくれます。
節約モードがオフになれば、食べたエネルギーを必要以上にカラダに取り込む必要もなくなるうえに、運動や日常活動で効率よくエネルギーを使ってくれるようになります。
つまり、摂取エネルギーと消費エネルギーが元気になるのです。
また、チートデイは1日限定の実施ということは先述しました。もちろん、継続的に食べ過ぎれば体重はみるみるうちに増えていきます。
しかし、1日食べただけではかえって2つのエネルギーが元気になります。 特に消費エネルギーは、停滞期中は思うように働くことが出来ずにムズムズしていたストレスを一挙に発散させることが出来るため効率良くエネルギーを使用することができ、翌日からの運動や日常活動の効率は大幅に向上します。
結果チートデイから早ければ翌日・翌々日後には体重が減って行くことが多いです。
もし、翌々日までに減らなくても最低でも1週間は待ってみましょう。
チートデイを実施するタイミングは?
チートデイを実施するタイミングは「停滞期」の時期に限ります。
体重が順調に減っていっているにも関わらずにチートデイを行う必要はありません。
少なくとも3~5日程度体重が停滞をし始めたと感じたら実施をしてみて下さい。
男性であれば25%、女性であれば30%以上の体脂肪率がある場合はチートデイは必要ありません。
チートデイでは実際に何をどの程度食べていいの?
専門家により意見の分かれるところですが、一般的には
「自分の体重×40」=チートデイの1日の摂取カロリー
と言われています。
つまり体重が60kgの方であれば1日の摂取カロリーは2400キロカロリーを摂取することが好ましいということになります。
この摂取カロリーを超過し過ぎてもいけませんが、不足し過ぎても効果は半減してしまいます。
食材については何を食べても構いません。といいたいところですが、積極的に摂取してほしいのが糖質です。チートデイには糖質が必須になります。
大きな理由として糖質摂取がもっとも脳が飢餓状態と認識しホメオスタシスを働かせるのを抑えられるからです。
ただしチートデイで食べるものを我慢してしまい中途半端なカロリー摂取になってしまうと脳をチート(だます)する事ができませんので、必要カロリーを摂取するのが絶対条件となります。
チートデイの注意点は?
チートデイの注意点は、思い切り食べるということです。
もうひとつの注意点は、翌日はすっぱりと元のダイエット生活に戻ることです。冷蔵庫などに翌日食べきれなかった分などが残ってしまっているとついつい手が伸びてしまいがちになるため、チートデイ当日も必要以上な買い込みは避けて、食べきれる分だけを買うようにすることも大切です。
とは言え、食べたい物は遠慮せずに食べることが大切です。外食などは食品が翌日に残る心配もないため有効な手段だと思います。
まとめ【ダイエットの効果を最大限に引き出すチートデイについて!】
①人間の身体には環境の変化に左右されずに身体の状態を一定に保とうとする「ホメオスタシス(恒常性)」という機能が備わっている。ダイエット期間が長くなるとホメオスタシスにより身体が飢餓状態と認識し体重が減らなくなる「停滞期」が生じてしまう。
②チートデイと呼ばれる「たくさん食べる日を設ける」ことで、摂取エネルギーと消費エネルギーを元気にし飢餓状態に陥ってしまったと思っている身体をチートする事ができる。結果体重は再び減少しだす。
③「自分の体重×40」=チートデイの1日の摂取カロリーといわれており、必ずその目標摂取カロリーを達成する。その際糖質の摂取を積極的にすることでよりチートデイを成功させやすくなる。またチートデイの翌日はまたダイエット中の食生活に戻す。
以上になります。 チートデイは停滞期を乗り切る方法として最適です。
本記事のライター
「筋トレナースマン」
看護師歴6年目。筋トレ歴はホームトレーニー時代を含めると6年目。医療、解剖学的観点から筋トレにアプローチしていく。ボディメイクを世間に浸透させることが目標。